この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
相談者は、公道を自転車で走行中、警察官に呼び止められ職務質問を受けた外国人でした。同人は、急いでいて気が立っていたため、警察官に暴行(警察官に向けて自転車を倒す)してしまいました。同人は、公務執行妨害の現行犯として逮捕され、私が弁護人として付くことになりました。
解決への流れ
その後、相談者は、勾留請求されました。勾留されれば、最低10日間は、職場にでれません。相談者は、日本に単身赴任してきており、家族は本国にいました。職場の上司によれば、相談者は非常に優秀で会社になくてはならない大事な人だということでした。そこで、私は、職場の上司に身元引受人となってもらい、職場の上司から聞き取った相談者の勤勉な勤務状況を報告書にまとめ裁判所に提出いたしました。その結果、相談者は、勾留請求された日の夕方に釈放されることになりました(その後、検察庁に呼び出され、略式命令で罰金。)。
本件は、暴行の程度も軽く、相談者を勾留で長期間身柄拘束するのは可哀想な事案でした。しかし、相談者が単身赴任の外国人であったため、検察官の方からは逃亡のおそれがあるので勾留すべきという意見が出ていました。幸い、相談者が勤勉で上司からの信頼も厚く、上司も進んで手続に協力してくれましたので、何とか早期釈放となりました。